私たちとレモンツリーホテルのこと

こんにちは。瀬戸内海の男木島で活動する、象と太陽社の山口憲太郎です。

私たちが住む男木島は、香川県の高松港からフェリーで40分のところに位置する、人口約150人の小さな離島です。段々に築かれた石垣の上に建つ昔ながらの家々と、入り組んだ路地。そこで営まれる、人々の人間味あふれる暮らし。人の手で維持されてきたその集落は、昔ながらの景色を今に残しています。

私たちは7年前、この集落に導かれるように移住してきました。のびのびとした環境、支え合いながら暮らす密なコミュニティーのあるこの島は、私にとって「自分が暮らす地域のことを、自分ごととして感じられる場所」でもあります。

私は男木島に住むより以前、ノンケミカルのヘアサロンを京都で営んでいました。男木島に住み始めてからは、集落内の空き地をお借りして、サロンで使うハーブの栽培を開始。美容師という生業を続けると同時に、地域の空き地や、放棄地をきれいにしたいという想いからでした。

男木島内で、島の廃材を多用しセルフビルドしたヘアサロン「海とひなたの美容室」は、オーガニックハーブのみを使用する美容室です。太陽光発電や薪などの自然エネルギーも利用し、地域環境と調和することで得られる癒しを提供する、サーキュラーな発想のヘアサロンです。

男木島内で、島の廃材を多用しセルフビルドしたヘアサロン 海とひなたの美容室
男木島内で、島の廃材を多用しセルフビルドしたヘアサロン 海とひなたの美容室

栽培するハーブの種類も増え、2020年にはサロンの隣で自家製ハーブや野菜、柑橘を使ったドリンクやランチを提供する「つきうみバール」も始めました。バールから出た食材の残渣はコンポスト化し、また食材を育てる大切な材料にしています。

自家製ハーブや野菜、柑橘を使ったドリンクやランチを提供する「つきうみバール」

一方で、石垣の上に独特の技術で家が建つ男木島の集落では、ところどころで空き家が崩れ、廃墟化が進んでいます。そうした廃墟があると、前後左右の家が影響を受け、劣化してゆく負の循環ができてしまいます。

その修復は手探りな部分も多くありますが、今、手を入れなければ、多くの貴重な家々はもう二度と修復できない状態になるでしょう。そのことは、密に家が立ち並ぶ男木島独自の素晴らしい風景やコミュニティーを失ってゆくことをも意味します。

私たちのヘアサロンの隣で、まさに廃墟化が進んでいる古民家を気にかけていたとき、考えついたのが「Lemon tree hotel project 」でした。

瀬戸内・男木島の里山を守る循環型ホテルをつくるLemon tree hotel project 

島の古民家を循環型のホテルとして再建・運営することで、多くの方々と豊かさや幸せをシェアしながら、島の中で資源やお金を循環させ、地域集落や自然環境を維持・再生するサーキュラーな仕組みの構築を目指すプロジェクトです。

サーキュラー…新規資源の投入を極力行わず、今ある資源を有効活用し、価値が高いまま循環させてゆく仕組み

地域集落や自然環境を維持・再生するサーキュラーな仕組みの構築を目指す
Lemon Tree Hotelイメージ図

取り組み1

一軒一軒手作りされた文化財のような民家を修復して保全すること

取り組み1:一軒一軒手作りされた文化財のような民家を修復して保全すること

磨き・繕い・リペアする。使い続けることで生まれる高級感、いわば「繕うことのラグジュアリー」を体現するホテルとして、新しい価値を提案します。島内から集めた廃材を、ホテル建材として利用。資材搬入が大変な立地だからこそ、島にあるものをうまく活用します。建物の保全・修復は、男木島の建築に詳しい建築家の安部良氏(安部良アトリエ一級建築士事務所)のプロデュースです。

さらに、これから先の集落の保全に役立てられるよう、男木島の古民家を基礎から調べ、リビルドの工法や効果を検証し、そのノウハウを蓄積していきます(電子アーカイブ・製本予定)。

取り組み2

高齢化、過疎化する集落を少人数で守っていくこと

取り組み2:高齢化、過疎化する集落を少人数で守っていくこと

最盛期で1,000人を超えていた島民の数も、今や150人ほど。その6割以上が高齢者です。少人数で豊かな集落を維持するには、「島ではたらくことで、コンパクトで豊かな集落が維持管理されていく」循環が必要です。空き地のハーブ園や菜園への転用・収益化、僻地での多様性ある方々の雇用の機会づくり、島外の方々がプロジェクトに参加できるオンライン・オフラインのコミュニティづくりなどを通して、住みやすい環境作りや人手不足の改善を進めていきます。 

取り組み3

豊かな里山と里海を再生していくこと

取り組み3:豊かな里山と里海を再生していくこと

漁獲量の落ち込みや高齢化により島の産業が衰退していくなか、「里海」やその元となる「里山」をいかに保全・再生させるか。コンパクトで住みやすい集落を維持しながら、活力に満ちた森を再生させることを私たちの課題にしています。

そのためには有機栽培の畑を増やしホテルで提供する作物を栽培するほか、集落と山林の境目の木々を整備し、バッファゾーン※として管理。管理で出た間伐材や枝葉は薪風呂や、ハーブスチームサウナなど、ホテル運営のエネルギーとして利用します。

※集落と森との境になるエリア。集落と森林の干渉が少なくなり、獣害の予防や火災の際の延焼防止など、環境と文化を守る大切な役目を果たします。

ホテルから出る食物残渣(残りかす)や灰、島内の生ゴミなどをすべてコンポスト(堆肥)化し畑で使用。島から持ち出すゴミも減らしつつ、エネルギー自給にも努めます。

代表者紹介

山口憲太郎 代表者

象と太陽社代表

山口 憲太郎

1981年生まれ。奈良市出身。
高校在学中から美容師を志し、美容師の道を選ぶ。
京都において、環境負荷を抑えて美しくなる事をコンセプトとしたヘアサロン、Atelier201を運営。
ヘアカラーリストとして従事。
2016年、男木島の音、色、香りに魅せられ、家族で移住。
住居やヘアサロン、カフェをDIYでつくることからスタートし、象と太陽社を設立。
ハーブ栽培、ヘアサロン、カフェの運営、島の魅力を伝えるツアーやイベントを手掛ける。
サーキュラーエコノミーをベースに島の古民家を再生し、地域課題を解決する「レモンツリーホテルプロジェクト」を立ち上げ、現在に至る。
二児の父。

山口久実 象と太陽社

山口久実|象と太陽社

1983年生まれ。奈良市出身。美容師。
2010年、京都にてヘアサロン、Atelier201を夫婦で開業、スタイリストとして従事。
その後、Atelier201をナチュラルヘアサロンとしてリニューアル。
2014年、長男を出産。
自然と共にある育児を求めて、2016年、男木島へ移住。
象と太陽社を家族で運営。
2018年には長女を出産。
現在は、男木島でハーブを育てながら、育てたハーブを利用してヘアサロンやカフェを運営。

協力メンバー紹介

協力メンバー紹介 安部良

安部良|建築家・AARA主宰

https://aberyo.com/


協力メンバー紹介 横山昌太郎

横山昌太郎|エコツアーガイド、元環境省自然保護官

https://sites.google.com/view/morisanpo/


協力メンバー紹介 かわだゆきみ

かわだゆきみ|はぐたいむヨガ®︎

こどもと大人のためのヨガと瞑想&English-主宰


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