サービスの世界観

あまりにも雨が続くので、夏のことなど全く忘れてしまっているうちに、気が付けばもう7月です。
6月も様々な国から多くの方にお越しいただいて、引き続き、島に居ながら旅行気分を味わうことができる、超ラッキーな1ヶ月を過ごさせていただきました。
皆さんはどのような1ヶ月だったでしょうか?

さて、今回は提供したいサービスの世界観について少し書いてみようと思います。
Lemon tree hotelは、設計の安部良さんに相談しながらも、なんだかんだ僕の好きなテイストを詰め込んだ空間に少しづつ進化していってます。
デッキに座って海を眺めるとき、よく、僕はいったい何に影響されてこのような表現をしているのだろう??と考えます。

ここを訪れるお客さまは、よく「ジブリの世界みたいだ」とおっしゃいます。
何となく嬉しいようで、的を得ているようで何となく違う。
僕は小さいころから、父親の仕事の関係で、絵本や物語に囲まれて過ごしてきました。
その中で、特に好きだったのはファンタジー。
もちろん、ジブリ作品の元になった、「魔女の宅急便」や「床下の小人たち」なども大好きだったけど、もっと多くの作家や、作品からインスパイアされた、自分なりのファンタジーの世界を心の中に構築したのだろうと思います。
それは、僕の心の中の奥深くに、そっと大切にしまい込まれて、いつでも僕の帰れる場所、時には逃避できる場所としてその機能を果たしてきたのだろうと思います。
事実、僕は多感な時期、何か辛いことがあれば、心の中のその世界に逃げ込むことができました。
あまり外に向かって発散するタイプではなかったのだろうと思います。
大人になり、好きな場所に自分で行くことができる移動の自由を得たとき、僕は心の中のその場所に近いところを必死で探しました。
それは、アンコールワットだったり、久米島のビーチだったり、バリ島のマーケットだったり、チェンマイだったり、エーゲ海だったり様々な場所でした。
そして男木島もその一つなのだと感じています。

僕が作る施設には、現代で言う、快適さ、心地よさ、清潔さとは程遠いものしかないのかもしれません。
ただ一つ大切にしているのは、何故か、心の奥底がくすぐられて仕方がないデザイン。
なんだかドキドキしてしまうような…
心の底の湖みたいなところに波風を吹かすような…
僕としては懐かしく、安心できて心躍る場所。
結局のところ、少年の僕を納得させれるような、そんなファンタジーの世界をずっと探し求めて作り続けているのだろうと思います。
そしてそれを心地よい形で皆さんにシェアしてゆくことが、僕たちのサービスです。
そんな世界観にぜひ触れてみてください。

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