レモンツリーホテルプロジェクトレポート#1活動報告

さて、レモンツリーホテルプロジェクトのクラウドファンディングを行ってからちょうど一年が経ちます。
皆さまへの書ききれない感謝の気持ちと共に、3回に分けて、プロジェクトの1年間の活動報告をさせていただきたいと思います。
この回では、この1年間の活動報告をメインに書いてゆきます。

◆今一度、レモンツリーホテルプロジェクトとは…
・男木島で暮らし始めた経緯
約8年前、「子育てに向き合いたい」「自分たちの可能性を知りたい」そのような想いでこの男木島に引っ越したのが約8年前。みんながまとめてくれた、サイトのトップページの文章がそのままの気持ちで分かりやすい。「生きる」の新しい選択肢をつくる」
家をつくり、ハーブを育て、お店をつくり、あたたかなコミュニケーションに包まれた暮らしはいつしか僕たちを完全に癒してくれていた。
効率性や経済性、成長拡大することだけで価値を計っていた都会の暮らしを抜け出し、経済性は「幸せ」のほんの一面なだけで、本質的なものではなかったことを実感した。
そんな中、時代はコロナ禍に突入。世界中に生き辛い空気感が蔓延する中、言葉を選ばずに言うと、僕たちはまるでパラダイスの中にいた。
静けさ・目の前の素晴らしい景色・有り余る作物・子供たちとの時間・温かなつながり…
そして、いつしか自分だけが得をしているような、何とも言えない気恥ずかしさみたいな感覚に襲われた。
ちょうどコロナ禍の期間、僕自身も体調を崩していたこともあり、自身の復調とコロナ禍からの脱却のタイミングで何か社会に還元してゆきたいと思っていた。
そんな中、始まったのが、レモンツリーホテルプロジェクトだ。
詳しくはこちら☛「私たちとレモンツリーホテルのこと」
このプロジェクトの大きなテーマは、「シェアリングエコノミー」と「サーキュラーエコノミー」だ。
豊かさを共有する暮らし。
資源が循環する暮らし。
どちらも、価値を損なわず、むしろ、みんなでより豊かに幸せに。物質的価値も循環すればするほど高まるような考え方だ。
普段から親交のあった、建築家の安部良さんに相談を持ち掛け、よりテーマが明確になり、多くの方々のサポートを受けてプロジェクトが動き出した。

僕たちは、「幸せに生きる」こと自体をサービスにしたいと思っていた。偉そうな意味ではなくて、この島には何かそのような要素が散りばめられていると感じている。
そのための、シェアリングエコノミーであり、サーキュラーエコノミーだ。
自然環境も大事。それと共に、その輪の中にいるヒトの幸せや豊かさも同じく大事。
そんなことを提供できる宿泊施設をつくることで、古民家や島の生活文化、自然環境、集落や暮らしを持続可能なものにするだけでなく、同じような立場にある、もしくは今後そうなってゆくであろう地域の方々へひとつのサンプルとして貢献できると考えた。
そこで、まずは古民家の維持に悩まれていた大家さんの権利を維持して、家屋の価値を上げながら、また次の世代に引き継げるような形を取った。
田舎の古民家が維持できない大きな理由の一つに権利の問題があり、たとえうまく相続できても、持ち主が地域になじめないと、その家も崩れてゆく。ただ単に家を売り買いすると言った、ドライな面以上に、さまざまな歴史や人のつながりが反映され、大事にされるのだ。
そういう意味では、元から長く家を守ってこられた大家さんがいてくれることは大切だ。
そんな、レモンツリーホテルの設計のテーマは、安部さん曰く「繕うことのラグジュアリー」。今後の建築文化として根付いていってほしい。
そして、サービス面では、「ラグジュアリーなホスピタリティー」を掲げた。
この言葉は、ことでんの真鍋康正さんから頂いたもので、僕たちの強みを見失わない言葉として大切にしている。

ここからは、今までの活動の流れをにまとめてみた。
書き出してみるともうずいぶん昔のようだけれど、まだ1年ほど前のことだなんて…
それでは、画像と共にご覧ください!!
この画像は、2022年の春ごろ。初めて建物を調査し、触り始めた頃。本当にできるのか、期待と共に不安が大きかった。


お次の写真は、一番初めの大仕事。屋根瓦降ろし。(2022年秋ごろ)
多くの島民や、お手伝いの方が来てくださって、感謝でいっぱいの作業でした。瓦は再利用するために慎重に取り外して保管。土は畑へ。使える木材は様々な箇所へ再利用。使えない木材は燃料へと…屋根工事はブルーシートをかぶせていったん休憩。


男木島の家々は石垣によって階段状に並んでいるため、家に隣接する石垣の手入れは必須。
石積みを再構築し、補強を行ったり、水路の整備をしたり、ひたすら土木工事の日々。


夏に入っても土木工事はまだまだ続く。(2022年夏)石垣と家屋を連結し補強するための基礎工事の準備と配管など。基礎に使う砕石は使わなくなった島の瓦を集めて再利用。


鉄筋を組んでの基礎工事の最終作業。(2023年1月)この工事は、島の工事をずっと請け負ってくれている、中国人クルーにお願いしました。さすがプロ!!ばりばり進んで、浄化槽も埋設し、最強の基礎が出来上がりました。


2023年春から夏にかけては屋根の下地を作る作業。大穴が空いてるところは古材を加工して補修。防水シートと断熱材を入れ、その上にボードと防水加工。あとは瓦を乗せる作業まで進めました。大工仕事は島の漁師さんが手伝ってくれて随分と心強く、助かっています。


ようやく建物として形が見え始めたレモンツリーホテル。
この秋に入り、目に見える設備、内装工事が一気に加速。
エントランスの階段とデッキの工事。建物の隙間を縫うように進めた作業はかなりの難易度でした。もちろん古材を再利用しながらつくってゆきます。


先日、出来上がったデッキで初めてのデッキバーベキューを行いました。作ることはまだまだ続くけれど、楽しみながら、豊かさをシェアしながら…


レモンツリーホテルプロジェクトは、古民家の再生だけでなく、耕作放棄地や男木島灯台の利活用など持続可能な豊かな暮らしの循環もテーマにしたイベントも行ってきました。
島民で作ったタマネギ畑。
支援者さんと一緒に作ったジンジャー&ターメリック畑。
森のガイドの横山昌太郎さんの島内ツアー。
水仙の時期の水仙ツアー。
などなど、書き出してみれば、随分とみんなで時間を共有したもんだなぁと思います。


今後も多くの活動を通して、楽しみながら皆さんと幸せな時間を共有できたらと思ってます。
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レモンツリーホテルプロジェクトレポート#2に続く。

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